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2021.10.06

正しいゴキブリの駆除と対策|自分で退治する方法と対策法とは?

害虫として知られるゴキブリは生活空間に病原菌を持ち込むことがあり、見つけたらすぐに駆除する必要があります。しかし、狭い場所に素早く逃げ込むために、駆除できなかった経験を持つ方もいるでしょう。

この記事では、ゴキブリの基本情報をはじめ、駆除手順や自分できる退治・予防方法、確実な対処法について解説します。安心して暮らせる日々を送るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

ゴキブリの生態について知る

ひと口に「ゴキブリ」と言っても、種類ごとに特徴が異なります。効果的にゴキブリを駆除・予防するために、まずはゴキブリの種類や特徴、習性といった基本的なポイントを確認していきましょう。

ゴキブリの種類

地球上に4000種以上も存在するゴキブリですが、日本には約60種が生息していると言われています。その中でも主に4種がよく見られますが、住んでいる地域や生活環境などによって、それぞれの出現頻度などに若干の違いがあります。

以下の表では、ゴキブリの大きさ順に特徴をまとめました。

種類 成虫のサイズ 特徴 主な生息場所
ワモンゴキブリ 約30〜45mm 見た目は光沢のある茶褐色。国内では特に大きく、飛翔も可能なゴキブリ。 温暖な地域に生息していたが、気候や建物の増設にともない、全国で見られるようになった。
クロゴキブリ 約30〜40mm 黒褐色の外見が特徴的で、飛ぶこともできる。多湿な場所を好む。 屋内だけでなく、庭の植え込みなどに多く生息している。
ヤマトゴキブリ 約25〜35mm 日本の固有種。クロゴキブリと似ているが、体表の光沢は弱い。 寒い地域によくみられる。
チャバネゴキブリ 約10〜15mm 国内のゴキブリの中でも特に小さく、黄褐色の見た目。寒さに弱い一方で繁殖力が高く、薬剤への抵抗を持つことも。 飲食店に現れることが多い。

ゴキブリの習性

ゴキブリの習性として、以下に挙げたポイントを押さえておきましょう。

  • 水だけで長生きする
  • 夜行性
  • 何でも食べる雑食性
  • 嗅覚が鋭い
  • 暗い場所を好む
  • 仲間を集める

ゴキブリが活発に動き出すのは、気温が20度以上になる初夏ごろから。屋内・屋外を問わず生きられますが、嗅覚が鋭いために室内からの匂いを嗅ぎつけて住宅に侵入してきます。

また、ゴキブリは植物質や動物質、腐敗したものも食べる雑食性の害虫です。食べ物がない時は排泄物や他のゴキブリをエサにすることがあるため、病原菌が付着することも珍しくありません。

後ほど詳しく解説しますが、ゴキブリによってもたらされた菌が人間に悪影響を及ぼすこともあるので、注意が必要です。

発生しやすい場所

ゴキブリが発生しやすい環境は、温度と湿度の高い空間です。以下に挙げたような場所で発生しやすい傾向にあります。

  • 排水溝
  • 電化製品の下
  • 台所
  • 床下
  • 天井裏
  • 積まれた段ボールや新聞紙の隙間
  • 植木鉢の下
  • 浄化槽

ゴキブリの種類によっては飛べるものもいますが、飛ぶこと自体は得意ではないため、這って侵入できる1階は特に発生しやすいです。

また、家の中だけでなく周辺の環境によっても発生しやすいかどうかが異なります。例えば、ゴミ捨て場や飲食店が近くにあったり、庭でたくさんの植物を育てていたりすると、ゴキブリが現れやすくなります。

植物に与える肥料や水がゴキブリのエサになることもあるため、ゴキブリに悩まされている方は、発生しやすいポイントをチェックしておきましょう。

ゴキブリの被害とは?

もたらされる害の内容によって、「不快害虫」「衛生害虫」「経済害虫」に分けられますが、ゴキブリは全てに該当する害虫です。
どのような被害があるのか、詳しく見ていきましょう。

見た目がとにかく気持ち悪い

ひと目見るだけで気持ち悪さを感じさせるのは「不快害虫」に該当します。クモやヤスデも不快害虫ですが、ほかの虫を食べたり屋外の落ち葉などを食べたりする益虫です。

しかし、ゴキブリの場合は見た目の気持ち悪さだけでなく、次に紹介するように人間に実害をもたらしてしまいます。

食中毒の原因

「衛生害虫」でもあるゴキブリは、“病原菌の運び屋”とも呼ばれています。動物のフンや死骸を食べることもあり、病原菌が付着している個体もいるのです。
例えば、食中毒を引き起こすサルモネラ菌や腸炎ビブリオなどを運んでくることがあり、ゴキブリが原因だと気付かないまま食中毒にかかってしまう人もいます。

ゴキブリがもたらす可能性のある病原菌と感染時の症状は以下の通りです。

病原菌 症状
サルモネラ菌 激しい腹痛、下痢、嘔吐、発熱 など
ピロリ菌 胃もたれ、嘔吐、食欲不振 など
赤痢菌 腹痛、下痢、発熱 など
O-157 激しい腹痛、嘔吐、発熱 など

1〜3mmほどのゴキブリのフンによって、こうした病原菌がもたらされます。家族の健康を守るためにも、駆除するだけでなくゴキブリが寄り付きにくい環境を整えることが肝心です。

アレルギー症状の原因

ゴキブリはさまざまな病原体を運んでくるため、人によってはアレルギー症状が出てしまうことも少なくありません。湿った環境を好むゴキブリにはハウスダストやカビなども付着することがあり、ゴキブリが室内に細菌をばら撒きます。ゴキブリが間接的な原因となって、喘息などのアレルギー反応が出るケースもあるため、ゴキブリの存在には十分な注意が必要です。

家具や家電、機器の故障の原因

ゴキブリは家電の下だけでなく、壁と家具の隙間に潜んでいることがあります。

タンスの中に入れた絵画や古書といった美術品が食べられることもあるほか、電化製品の配線や電子回路にフンなどが付くことで故障に繋がる可能性もあるのです。また家電のコードをかじることもあり、漏電から火災へと至るケースも気をつけたいポイント。

「経済害虫」としての被害をもたらすゴキブリは、見つけたらすぐに駆除し、住み着かせない環境を作ることが大切です。

【シチュエーション別】正しいゴキブリの駆除・退治方法

見た目の不快感だけでなく、食中毒やアレルギーといった実害をもたらすゴキブリは、どうすれば駆除できるのでしょうか。

駆除・退治の方法をはじめ、駆除した後の処理についても紹介します。

目の前にいるゴキブリの駆除・退治方法

ゴキブリを見つけた場合、まずは市販の殺虫剤を使って駆除しましょう。スプレータイプの殺虫剤が一般的ですが、噴射する際のコツはゴキブリの移動先を狙うこと。

ゴキブリは風の動きを敏感に察知するため、本体を狙って噴射するとスプレーが届く前に逃げてしまう可能性があります。

中には「殺虫剤が人体に悪影響を及ぼすのでは?」と心配になる方もいるでしょう。家庭用殺虫剤は薬機法に基づいた審査をクリアしているため、安全性が認められています。

ただし、殺虫剤を適量以上に使えば問題が出てくるかもしれません。またペットの中にはアレルギー反応が出ることもあるため、使用時はペットを別室に移しましょう。もし殺虫剤がない場合は、以下の方法で駆除が可能です。

  • 台所用洗剤をかける
  • 60度以上の熱湯をかける
  • 濃度60%以上のアルコールスプレーを噴射する

台所用洗剤に含まれる界面活性剤は、タンパク質を破壊する働きがあるため、人体や皮膚に付いた時は十分に洗いましょう。また、熱湯は準備に時間がかかるだけでなく、火傷する危険性もあるため、注意してください。

ゴキブリは仲間の死骸を食べることがあるため、駆除した後はすぐに処分しましょう。

  • トイレットペーパーに包んでトイレに流す
  • ビニール袋に入れて袋の口を縛る

大きなゴキブリをトイレに流すと詰まりの原因になることもあるので、ゴキブリの数や状況に合わせて適切な方法で処分してください。

できれば避けたい駆除・退治方法

昔ながらの駆除方法として、スリッパや丸めた新聞紙でゴキブリを叩く人もいますが、これはおすすめできません。ゴキブリにはさまざまな病原菌が付いているため、叩くことで菌が室内に拡散される可能性があります。

また、できるだけ近寄らないように、掃除機で吸い込もうとする方も少なくありません。しかし、生きたままのゴキブリを吸い込んでも掃除機内で死ぬことはないため、放置していると脱出したり卵を産んだりすることもあるのです。

また、サイクロン掃除機ならゴキブリの体を粉砕できますが、掃除機内に病原菌が付着するため、掃除機の使用は控えましょう。

家の中の見えない場所にいるゴキブリの駆除・退治方法

ゴキブリを駆除しようとしても、家具の裏や狭い場所に逃げ込まれてしまうこともあります。また、見つけたゴキブリを駆除しても、「他にもいるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。

見えない場所にいるゴキブリを駆除する方法と特徴を以下にまとめました。

駆除方法 特徴
毒エサ 毒エサとは、ブラックキャップやコンバットのようなものを指す。仲間の死骸やフンを食べるゴキブリの習性を利用し、毒エサを食べた個体や同じ巣にいるゴキブリを駆除できる。子供やペットが誤飲する可能性があるため、使用時は注意が必要。
捕獲罠 捕獲罠とは、ゴキブリホイホイのような設置するタイプの駆除方法。台所や家具の裏など、ゴキブリの現れやすい場所に粘着テープの着いた罠で捕獲する。長期間にわたって放置していると、ホコリがたまって粘着力などが弱まるため、定期的に交換する必要がある。
くん煙剤 くん煙剤とは、バルサンのようなものを指す。室内に設置し、煙や霧状の殺虫剤を散布することで狭い隙間に潜むゴキブリを駆除する。十分な効果を得るためには密室にする必要があるほか、電子機器が故障する可能性もあるため、手間がかかる。

上記の方法はゴキブリに効果的なものですが、殺虫剤を吹きかけるほどの確実性は高くありません。

見えない所に潜むゴキブリを確実に駆除したい方は、次の内容を参考にしてみてください。

確実に駆除したいならプロに任せるのがおすすめ

ゴキブリを駆除するだけでなく、駆除後も侵入してこないようにするためには、駆除業者への依頼がおすすめです。

家庭ごとの間取りや生活環境など合わせて、業者専用の毒エサやくん煙剤、液体薬剤などを使った駆除を進めます。駆除方法によって即効性や効果範囲が異なりますが、駆除業者なら複数の方法を組み合わせて、効果的に駆除や予防をしてくれるのです。

毒エサなら必要な個数を準備し、ゴキブリが食いつきやすい場所に設置。くん煙剤なら間取りに合わせて効果の高いものを使うほか、家具にカバーをかけたり、駆除したゴキブリの処分も行ってくれたりします。

このように、確実にゴキブリを駆除してくれるのが業者に依頼するメリットです。準備から後処理までの全てを自分で行うと手間がかかるため、手軽さと確実さを重視するなら駆除業者に任せてみましょう。

自分でできる5つの予防法

ゴキブリを駆除できても、住み着きやすい環境のままだと、再びゴキブリが侵入してくる可能性があります。

安心して暮らすためにも、ここで紹介する予防法を実践してみましょう。

1.侵入経路を塞ぐ

ゴキブリが住み着かない家にするために、まずは以下に挙げた侵入経路を塞ぎましょう。

侵入経路 対策
玄関 忌避剤やハーブの香りがする芳香剤を置く。
ベランダ
網戸と窓枠の間に隙間テープを貼り、アロマオイルなどの芳香剤を設置する。
排水口 排水口周辺の隙間・穴を塞ぐ。排水口に蓋をするほか、下水管から侵入されないようS字型の排水管に取り替える。
換気扇 隙間ができないようフィルターを付ける。
エアコンのドレンホース エアコンからの水を排出するドレンホースの先端に防虫キャップを取り付ける。

ゴキブリは2mmほどの隙間があれば侵入してくるため、隙間をなくすことが肝心です。

2.目の届きにくい所まで綺麗に掃除

雑食生のゴキブリはさまざまなものを食べるため、食べこぼしや髪の毛だけでなく、ホコリがたまらないよう普段からこまめに掃除しましょう。

常温で保存できる食品や調味料などは、戸棚や容器に収納し密閉することでゴキブリを予防できます。特にゴキブリは玉ねぎが好物なので、購入した後はすぐに収納しておきましょう。

3.水気をなるべく残さない

シンクや洗面所をどれだけ掃除していても、わずかな水気をゴキブリが飲み水にします。シンクにゴキブリがやってくると、台所に病原菌が付着する可能性もあり、食中毒やアレルギーを引き起こす原因になりかねません。安心してご飯を食べるためにも、シンク周りや洗面所の水気は残さないよう心がけてください。

4.新聞紙や段ボールはこまめに処分する

ゴキブリが住み着く場所はキッチン周りや家電の下だけではありません。新聞紙や段ボールは、湿気を溜め込みやすく保温性もあるため、格好の住処になってしまいます。

食材を段ボールで保管していると、エサ場や住処として絶好の環境となってしまうでしょう。段ボールや新聞紙は引越しの際に活用できますが、段ボールにゴキブリの卵が付いていることもあるため、引越しの後だけでなく普段から整理しておくことが大切です。

5.生ゴミやゴミは放置しない!ゴミ箱には蓋をする

キッチンの三角コーナーやゴミ箱は、ゴキブリのエサ場になってしまいます。そのため、ゴミ箱には蓋をしておくほか、三角コーナーのゴミは使用後に掃除しておきましょう。

調理中に野菜の切れ端などが床に落ちることもあるので、台所は特に清潔さを意識しておくべきポイントです。

6.市販の予防アイテムを使う

即効性はないものの、くん煙剤や毒エサ、設置型の罠などは予防アイテムとして役立ちます。

しかし、くん煙剤は準備と後処理に手間がかかり、設置型の罠は定期的な交換が必要です。また、毒エサは子供やペットが誤飲してしまう危険性もあるため、市販の予防アイテムを使う際は十分に注意してください。

まとめ

見るだけで気持ち悪くなる人が多いゴキブリですが、見つけた際は殺虫剤で即座に駆除しましょう。ゴキブリが住み着いてしまうと、仲間を呼んだり繁殖したりすることもあるので、できるだけ駆除することが大切です。

しかし、いきなり現れるゴキブリに対してすぐさま対処できない方もいるでしょう。ゴキブリによって病原菌が持ち込まれることもあるため、自分では駆除できない方や確実に駆除したい方は専門の業者を頼ってください。

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