2021.11.18
コウモリは冬眠するの?時期や場所から冬眠中の駆除の危険性を解説
コウモリは冬眠する生き物なので、「最近、コウモリを見かけなくなった」と感じた時は冬眠中の可能性があります。
コウモリが自宅の屋根裏や納屋に住み着いている場合、冬眠中に駆除すればスムーズに作業できるとお考えの方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
そこで本記事では、冬眠しているコウモリを駆除する危険性についてご紹介します。
コウモリは冬眠するの?
コウモリは冬眠をする生き物です。コウモリの多くは11~3月頃まで冬眠をし、寒さが厳しく食料が不足する冬を生き抜きます。
冬眠中のコウモリは気温と同じレベルまで体温を下げ、基礎代謝を低下させます。この体温調節機能をトーパー(鈍麻状態)といい、脂肪を体内に蓄えるために省エネモードで冬を乗り越えるのです。
ちなみに、コウモリは4〜6月に出産準備に入り、7〜8月に子育てをし、9〜10月に繁殖するのが一般的です。自宅に住み着いたコウモリを見かけなくなったと感じた時は、出て行ったのではなく冬眠に入った可能性があるので油断してはいけません。
コウモリが冬眠する場所はどこ?
コウモリの冬眠に適した環境として、以下の3つのポイントが挙げられます。
・雨風が防げること
・暗いこと
・暖かいこと
一般的には薄暗い洞窟や使用されていないトンネルで冬眠しますが、断熱効果の高い雪の中で冬眠する種類のコウモリもいます。
市街地に住むコウモリの場合は、家屋の屋根裏や壁の間、戸袋などを冬眠場所に選びます。また、高層ビルの非常口付近や高架などで冬眠するコウモリも少なくありません。
冬眠中でも活動するコウモリもいる
11~3月頃まで冬眠するコウモリですが、暖かい日には目を覚まして活動することもあります。冬眠中だからといって、まったく活動しないわけではありません。
冬に屋根裏から変な音が聞こえる場合は、コウモリやほかの害獣が潜んでいる可能性があります。
都市部では冬眠しないコウモリが増加!?
寒さが厳しくない都市部において、冬眠しないコウモリが増加しています。一説によると、都市部で冬眠しないコウモリが増えているのは、温暖化が原因と言われています。
日本に最も多く生息するアブラコウモリは気温が20℃を下回ると活動が緩やかになり、15℃を下回ると冬眠に入り始め、10℃を下回るとすべてのコウモリが冬眠を開始するそうです。
つまり都市部に限らず、冬でも15℃を下回らない温暖な地域においても冬眠しないコウモリが発生することになります。なお、いくら暖房設備が整っているとはいえ、寒い地域に生息するコウモリは冬眠をします。
日本に生息するコウモリの種類
コウモリは約980種類近く存在しており、日本には約30種類のコウモリが生息しています。中でも日本に最も多く生息しているのは、体長4~6cmほどの「アブラコウモリ(イエコウモリ)」です。
ここではコウモリの駆除をお考えの方に向けて、アブラコウモリの生態と特徴をご紹介します。
アブラコウモリの生態
アブラコウモリは別名“イエコウモリ”とも呼ばれており、日本では唯一屋内を住処とするコウモリです。アブラコウモリは天井裏や瓦の下などに集団で住み着き、蚊やユスリカなどの小さな昆虫類を食べます。
アブラコウモリは繁殖力が強く、気づいた時には家屋に100匹以上のコウモリが住み着いていたというケースも珍しくありません。
以下にアブラコウモリの生態をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
生息地 |
平野部・市街地に多く生息する |
好んで住み着く場所 |
天井裏・瓦の下・羽目板と壁の間・換気口など、 |
習性 |
・夜行性 |
冬眠の時期 |
11~3月頃まで |
出産の時期 |
7月初旬(1〜4頭の子どもを出産する) |
寿命 |
オスで約3年、メスで約5年 |
アブラコウモリの特徴
アブラコウモリは体長わずか4~6cmの小さな生き物で、約980種類近く存在するコウモリの中でも小型の種です。
生態と同様に、アブラコウモリの特徴も表にまとめてご紹介します。
大きさ |
・体長4~6cm(羽を広げると約20cm) |
体の色 |
・黒い褐色または茶色 |
鳴き声 |
「チッチッチッ」「キッキッキッ」 |
糞の特徴 |
・大きさ6~10mm |
冬眠しているコウモリの駆除について
自宅に住み着いたコウモリを駆除するなら、冬眠中のコウモリを狙えばスムーズに作業できると考えている方もいるでしょう。しかし、冬眠しているコウモリを駆除するのはおすすめできません。また、鳥獣保護法に守られているため、ご家庭で駆除するには、市役所への許可申請も必要です。
ここからは冬眠中のコウモリ駆除をおすすめしない理由と、コウモリ駆除に適した時期をご紹介します。
冬眠中のコウモリ駆除をおすすめしない理由
冬眠しているコウモリの駆除をおすすめしない理由は、コウモリを家屋から追い出しづらいためです。
自宅に住み着いたコウモリを駆除するには、忌避剤や燻煙剤を使って巣から追い出すしかありません。しかし、冬眠中のコウモリは動きが鈍く、住処にしている屋根裏や瓦の下でそのまま死んでしまいます。
屋根裏や瓦の下に残ったコウモリの死骸の除去は、簡単な作業ではありません。とくに集団で行動するアブラコウモリは、家屋に100匹住み着いていることもあるので、1匹残らず除去することは非常に困難です。
また、コウモリの死骸を放置してしまうと腐って悪臭を放つほか、死骸がダニやノミなどを引き寄せ、家屋は菌の温床となります。
コウモリは腎臓の障害を引き起こす「ハンタウイルス感染症」や、肺炎や肝脾腫(かんひしゅ)を引き起こす「ヒストプラズマ症」などの感染症の原因となるうえに、エボラウイルスを保有する動物でもあります。
こうした悪臭や感染症といった被害を防ぐためにも、冬眠中のコウモリ駆除を自ら行うことは避けるべきです。
コウモリ駆除に適した時期は?
それでは、コウモリ駆除に適した時期はいつなのでしょうか?
コウモリ駆除に一番適している時期は、春(4~6月)です。その次が秋(9~10月)です。春はコウモリの繁殖期を控えた時期であり、秋はコウモリが冬眠に入る前の時期となります。
アブラコウモリは7~8月に繁殖期を迎えて、1~4匹の子どもを出産します。生まれたばかりのコウモリは飛ぶことができないため、繁殖期に駆除作業を行うと巣から追い出せず、そのまま死骸が残ることになります。住処に生まれたてのコウモリの死骸を残さないためにも、コウモリ駆除は繁殖期を迎える前の4~6月の一番適している時期に行いましょう。
また、冬眠前の時期である9~10月がコウモリ駆除に適している理由も、先ほど説明した通りコウモリの死骸を住処に残さないためです。
コウモリ駆除は冬眠中(11~3月)と繁殖期(7~8月)を避け、春(4~6月)と秋(9~10月)に行うのがベストです。
まとめ
自宅に住み着いた冬眠中のコウモリの駆除は、死骸を家屋に残すことになるためおすすめできません。コウモリの死骸をそのまま放置すると、死骸や糞による悪臭に悩まされるだけでなく、ヒストプラズマ症をはじめとする感染症にかかるリスクがあります。
また、コウモリは鳥獣保護管理法で守られた害獣であるため、駆除には許可が必要です。申請は市役所で受け付けていますが、市役所ごとに必要書類は異なり、駆除方法によっては狩猟免許を必要とします。
そんな難しく手間がかかるうえに危険が伴うコウモリの駆除を検討している方におすすめしたいのが、害獣駆除の専門業者に依頼することです。害獣駆除の実績がある大帝リビングなら、安全かつ確実にコウモリを駆除します。コウモリ駆除をお考えの方は、ぜひ業界最安価格でスピーディーに害獣駆除を行う大帝リビングにご相談ください。
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