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2021.10.01

イタチの駆除・退治方法を4ステップで解説!侵入を防ぐ対策も紹介

イタチの駆除・退治方法を調べている方に向けて、イタチの正しい駆除方法や侵入させないための予防策をご紹介します。イタチは数多くの害獣の中でも凶暴なことで知られており、下手に刺激すると歯と爪で攻撃してくるので注意が必要です。

安全かつ確実に駆除・退治するためにも、イタチが家に住み着いた場合の対処法を知っておきましょう。

イタチとは

ペットとして人気があるフェレットに似たイタチですが、野生のイタチはフェレットのような人懐っこさは持ち合わせていません。むしろイタチは人間の生活に害をもたらす害獣として認識されており、迂闊に手を出すと噛まれたり、引っかかれたり攻撃されることがあるので要注意です。

ここではイタチの生態や特徴を解説するので、ぜひイタチの駆除・退治に役立ててください。

イタチの生態

ネコ目イタチ科イタチ属に分類されるイタチは、自然豊かな地域に生息する哺乳類です。15~40cm程度の小柄な体格ではありますが、自分よりも大きなウサギやニワトリも捕食することもあります。またイタチは泳ぎが得意なので、とくに海岸部や河川沿いの家屋が狙われやすく注意が必要です。

そんなイタチは凶暴な性格をしており、下手に刺激すると「キッ、キッ」と甲高い鳴き声を発しながら威嚇します。そのときに肛門腺から非常に強い臭いを放つ分泌液を出すのですが、この強烈な臭いが家についてしまうとなかなか取れません。

イタチの特徴

茶色の体毛と細長い胴体、短い四肢をもつイタチは、おおよその個体が体重2 kg以下の小柄な動物です。尖った鼻先と小さな顔は愛らしく、害獣とは思えない見た目をしています。

以下にイタチの特徴をまとめたので、イタチを見分ける際の参考にしてください。

大きさ ・15~40cm程度
・体重は2kg以下
・メスよりオスの方が大きい
体毛の色 ・茶色または焦げ茶色
・鼻の周りは白色
体つき ・しなやかな細長い胴体
・短い四肢
習性 ・夜行性(※昼夜問わず活動する)
・肉食よりの雑食性
・天井裏を好んで住み着く
・危険を察知すると肛門腺から強烈な臭いを放つ分泌液を出す
・常に1ヶ所で排泄する「ため糞」をする
鳴き声 「キッ、キッ」と小刻みに甲高い声を出す
正確 凶暴で攻撃的

日本に生息しているイタチのほとんどは、「ニホンイタチ」と「チョウセンイタチ」の2種類です。イタチは肉食よりの雑食性ですが、チョウセンイタチは果物類を好む傾向にあるので、果物の被害に遭った場合はチョウセンイタチの可能性が高いでしょう。

また、イタチはハクビシンやテンと間違えられることが多いですが、ハクビシンやテンは40cm以上とイタチより大きな体格をしています。イタチと同じく、ハクビシンやテンも攻撃的な性格をしているので、駆除・退治の際は注意しましょう。

イタチによる5つの被害

15~40cm程度と小さく、愛らしい見た目をしたイタチですが、人間の生活に害をもたらす害獣であることに変わりありません。とくにイタチのような害獣は寄生虫と病原菌をたくさん持っており、人体に悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

ここではイタチが引き起こす代表的な被害を挙げ、イタチが家に住み着く危険性を解説します。

騒音

屋根裏を好んで住み着くイタチは、夜行性でありながら昼夜問わず活動する活発な害獣です。そのため夜に不審な音がしたり、甲高い鳴き声が聞こえたりするだけでなく、日中にもイタチの長く伸びた爪によるコツコツとした音が聞こえてきます。

こうしたイタチが発生させる音は、空耳程度の小さな音ではありません。そのうえ、一度に平均で5匹ほど子どもを産むイタチが出産した場合、この騒音はどんどん大きくなっていきます。

悪臭

イタチは危険を察知すると発達した肛門腺から分泌液を出します。この分泌液の強烈な臭いを人が嗅いでしまうと、3日ほど嗅覚が正常に働かなくなるといわれています。イタチは屋根裏を好んで住み着くので、分泌液が家屋に付き、なかなか取れないというケースもめずらしくはありません。

また、イタチには常に1ヶ所で排泄する「ため糞」の習性があります。この習性によって、屋根裏から強烈な糞尿の臭いが漂うようになります。

家屋への被害

長く伸びた爪をもつイタチは、屋根裏の柱を引っかいて傷つけます。それだけでなく、断熱材や配線ケーブルを噛んだり、ため糞の習性によって天井が腐食したりと、さまざまな場所で住居や家具への被害が発生してきます。

こうして家屋に被害が及ぶと、修繕費や清掃費といった出費がかさみます。天井の修理や柱の修理となると大規模なリフォームが必要となり大きな出費となります。

人体への悪影響

イタチのような害獣の身体には寄生虫や病原菌などが多く住み着いており、噛まれたり引っかかれたりするとその傷から狂犬病・破傷風・鼠咬症などの感染症にかかる危険性があります。

イタチから直接的な危害を加えられなかったとしても、イタチの糞尿から皮膚炎や喘息などのアレルギーを引き起こすこともあります。

またイタチ自身にもダニ・ノミ・シラミをはじめとする病原菌が寄生していて、それらの病原菌が様々な健康被害の原因となる可能性もあります。

イタチの正しい駆除方法4ステップ

イタチによる被害は大きく、家屋だけでなく人体にまで害が及ぶ危険性もあります。その被害を最小限に抑えるために、イタチの正しい駆除・退治方法を理解しておきましょう。

1. 市役所で駆除の許可を取る

イタチが住み着いていることを確認したら、ただちに駆除・退治したいところです。しかし、イタチは「鳥獣保護管理法」という法律で保護されているため、勝手に駆除・退治および捕獲することはできません。
イタチを駆除・退治するには、市役所に以下の書類を提出して許可を得る必要があります。

  • 鳥獣の捕獲等許可申請書
  • 実施者名簿
  • 捕獲場所がわかる図面

ただし、申請方法や申請書類は自治体によって異なるため、あらかじめ自治体のホームページや電話で確認しておきましょう。また、イタチを駆除・退治できる期間は3ヶ月程度に設定されているので、期間内に駆除・退治を終えなければいけません。

なお、許可なくイタチを駆除・退治および捕獲すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があるので注意が必要です。知らないうちに鳥獣保護管理法を違反することのないように気を付けましょう。

ちなみに、メスのイタチの捕獲は全面的に禁止されています。イタチがメスの場合は、家から追い出すことしかできません。

2. 罠を設置する

イタチの駆除・退治に対する許可がおりたら、イタチを捕獲するための罠を設置します。罠の種類はさまざまですが、一般的によく用いられるのが1,500~5,000円前後の箱型の捕獲罠です。イタチの捕獲罠はホームセンターやネット通販で購入できますが、費用を抑えたい場合はワイヤーネットを使用して捕獲罠を手作りすることもできます。

また、自治体によってはイタチを捕獲するための罠の貸し出しを行っている場合もあります。あわせて罠の使い方や、捕獲方法についても相談してみるといいでしょう。

3. 捕獲したイタチを処分する

捕獲したイタチは、捕獲した人が処分するのが基本ルールとなっております。処分方法は炭酸ガスや麻酔を使った殺処分が一般的ですが、簡単な作業ではないうえに動物を殺処分することに抵抗を感じる方もいるでしょう。

その場合は自治体に問い合わせると、代行業者を紹介してもらえる可能性があります。不安な方はイタチの捕獲等許可申請書を提出する際に、処分方法についても相談しておくといいでしょう。

4. 侵入経路をふさぐ

イタチを駆除・退治した後は、再びイタチが家に入ってこないように侵入経路をふさぎましょう。イタチのような小さな害獣は、わずか3cm程度の小さな隙間やひび割れから屋根裏に侵入します。イタチの主な侵入経路は、以下の通りです。

  • 屋根の隙間
  • 通気口及び換気扇
  • 室外機のそばの壁穴
  • 排水パイプ

イタチが侵入できそうな隙間をくまなくチェックしたら、金網や害獣侵入防止用ネットを取り付けて隙間をふさいでいきます。また、壁の穴やひび割れを補修用パテでふさぎ、補修しておくことも忘れてはいけません。

イタチの駆除・退治は専門業者への依頼がおすすめ

イタチの駆除・退治は許可申請から罠の設置、処分に至るまで多くの手間がかかるうえに危険が伴う作業となります。とくにイタチは攻撃的な性格の害獣なので、下手に手を出すと危害を加えられ、ケガを負ったり感染症にかかったりする可能性があるので注意が必要です。

安全かつ確実にイタチを駆除するには、害獣駆除の専門的な知識を有する業者に依頼することをおすすめします。専門業者への依頼費用の相場ですが、イタチ駆除を業者に依頼する場合の相場は2〜6万円程度となっています。駆除・退治に必要な費用や時間、精神的な労力を考えると専門業者にお任せしても良いのではないでしょうか。

また業者に依頼すれば、イタチの糞尿の清掃や消毒なども任せることができます。イタチの駆除・退治をお考えの方は、ぜひ専門業者への依頼を検討してみてください。

【届出不要!】イタチを自分で退治・予防する方法

イタチを駆除するには、市役所に許可申請を提出する必要があります。しかし、ただイタチを家から追い出すだけであれば、届出は必要ありません。

イタチの駆除ではなく、「イタチを家から追い出したい」「イタチが住み着かないように予防したい」という方は、ここから紹介する退治・予防方法を参考にしてください。

1. 市販のイタチ退治アイテムを使う

イタチをはじめとする害獣は強い匂いや光、音を嫌います。そのため市販の忌避剤や装置などで、家にイタチを寄せ付けなくすることが可能です。

以下にイタチの退治・予防に活用したいアイテムをまとめたので、イタチの侵入経路に設置しておきましょう。

アイテム名 費用相場 使い方
忌避剤 1,000~5,000円 イタチの住処や侵入経路に設置する
木酢液 1,000~3,000円 ・不要な布や雑巾に染み込ませる
・小皿に入れた状態で設置する
・薄めた液をスプレーボトルに入れて散布する
クレゾール石鹸液 500~1,000円 ・小皿に入れた状態で設置する
・薄めた液をスプレーボトルに入れて散布する
燻煙剤 1,000~1,500円 煙を発生させ、イタチの住処に充満させる
害獣撃退用ライト 1,000~3,000円 イタチの住処や侵入経路に設置する
超音波発生装置 2,000~5,000円 イタチの住処や侵入経路に設置する

このほか、イタチは漂白剤やハッカ油などの臭いも嫌います。手軽な分だけ効果は薄まりますが、小皿に入れた漂白剤やハッカ油を設置したり、スプレーボトルに入れて散布したりする方法もおすすめです。

複数の退治アイテムを組み合わせて使えば、より高い効果が期待できます。

2. 家の周りを掃除する

イタチは雑食性の害獣なので、基本的には何でも食べます。そのため日々の生活で発生した生ゴミを放置したり外のゴミ箱に蓋をせずに置いておくのはNGです。家の周りはこまめに掃除し、イタチのエサとなるものはその都度片付けるように心がけましょう。

3. イタチの侵入経路をふさぐ

イタチの侵入を防ぐには侵入経路をふさいでおくことが大切です。イタチは害獣の中でも小さな部類に入るので、小さな穴やひび割れも見落とさないように気を付けましょう。

またイタチは木登りが得意なので、高く伸びた庭木から屋根裏に侵入する可能性があります。そのため庭に生えている木を切ったり、雨どいのパイプに有刺鉄線を巻いたりするのも効果的です。

4. イタチの糞尿を掃除して消毒する

イタチはマーキングを行う習性があり、糞尿をそのまま放置しておくと戻ってきてしまう可能性があります。そのためイタチを駆除・退治したら、必ず糞尿を掃除して消毒しなければいけません。

イタチの糞尿の掃除・消毒をする際は、マスク・ゴーグル・使い捨て手袋などを着用して細菌に触れないように注意してください。なお、消毒には1,000~3,000円前後で販売されている次亜塩素酸ナトリウムのような、殺菌力の高い薬剤をスプレーボトルに入れて使用するのがおすすめです。

【番外編】行政に相談すれば協力してくれる可能性も

鳥獣保護管理法で保護されたイタチの駆除・退治は難しく、大変なうえに危険が伴います。とくに罠の準備や捕獲したイタチの処分、糞尿の清掃は容易ではありません。

そのためイタチの駆除・退治で困った際は、市役所・町村役場・保健所などに相談することで協力してくれる可能性もあります。場合によっては罠を貸してくれたり、害獣駆除業者を紹介してくれたりすることもあります。

まとめ

イタチは愛らしい見た目とは裏腹に、凶暴かつ家屋や人体にさまざまな被害をもたらす害獣です。イタチが家に住み着いていることに気付いたら、安全に気をつけながら出来ることを検討してみてはいかがでしょうか。

イタチの駆除は一般の方でもできますが、野生のイタチの駆除は難易度が高く、危険も伴います。そのため安全かつ確実にイタチを駆除・退治するには、害獣駆除業者に依頼するのがおすすめです。

住宅のリフォームや住宅設備機器の販売などを行う大帝リビングでは、害獣駆除の依頼も承っています。イタチによる被害に遭われている方は、ぜひ電話またはメールで弊社へお問合せください。