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2021.10.04

ネズミを自分で退治する方法4選|完全に駆除する方法と予防法を解説

ネズミの駆除や退治方法でお悩みではありませんか? 見た目は可愛いらしいネズミですが、建材を傷めたり健康被害を引き起こしたりと、住宅や人間に対して多くのリスクをもたらす害獣であるため、見かけたら早急な対処が必要です。

この記事では、ネズミが住宅に住み着いてしまったときの駆除方法や、自分でできる退治・予防方法について説明します。

ネズミってどんな生き物?

ネズミは、哺乳類ネズミ目の生き物の総称です。繁殖力が強くて世界中に生息しているのが特徴的で、全部で1,300種もいると言われているほど、じつは種類が豊富な生き物です。

一見可愛らしい見た目の生物ですが、住宅をかじったり病原菌の媒介者となったりする危険な害獣です。適切な対処をするためにも、まずはネズミの生態や特徴についての基本知識を身につけましょう。

ネズミの生態

ネズミの生態で特徴的なのは、ほとんどの種類が夜行性である点です。私たちが寝静まっている間に食材を食べる「寝盗み」という言葉が名前の由来になっていると言われており、実際に夜間の気づきにくい時間帯に被害に遭うというケースが多い傾向にあります。

ほかにも、ネズミの生態には以下のような特徴があります。

  • 3~4週間で成熟し、1度に6~8匹出産する
  • 前歯が伸び続けるため、硬いものをかじる習性がある
  • 丸い耳、尖った鼻、長い尻尾を持つ
  • 学習能力が高くて警戒心が高い
  • 巣作りをして集団で縄張りを持つ
  • 雑食であらゆるものを食べる
  • 物陰に隠れて生活し、同じ場所を通る

ネズミは決まった通路を通る習性があるため、住宅に住み着いている場合は、汚れや油で通路が黒光りします。また、尿に蛍光物質が含まれているため、ブラックライトで照らすと黄色や青白い色に光ります。これを「ラットサイン」と呼び、このサインを見れば罠の設置や侵入経路の特定などが可能です。

ネズミの特徴

日本でよく見られるネズミは、3種類に分類できると言われています。それぞれの特徴を、以下の表にまとめました。

クマネズミ ハツカネズミ ドブネズミ
見た目 ・黒色か青っぽい灰色
・体長17~21cm
・尖った鼻と細い胴体
・くすんだ灰色
・体長7~9cm
・頭と胴が小さい
・灰褐色か赤褐色
・体長18~23cm
・ずっしりとした体と丸い鼻
特徴 ・臆病で怖がり
・罠にかかりにくい
・湿気の少ない高所が好き
・都会にも出現する
・好奇心が旺盛
・罠にかかりやすい
・特有のニオイがある
・狭い所が好き
・獰猛で人を噛む
・湿度の多い所が好き
・殺鼠剤が効きやすい
・高い所に登らない
有効な対処法 毒餌や罠を仕掛けて数日待つ どのような罠でも可 捕獲器・忌避剤・超音波
出現場所 ビルの高層階、天井、壁の中 庭や倉庫など 排水溝やキッチン、カウンターなど
好む餌 穀物や果物など 穀類や種子など 肉や魚など

種類ごとの特性を知っておくと、どのような対処をすればいいのか判断しやすくなります。ただし、家に住み着いているのがどの種類だとしても、準備せずに素手で捕まえようとすることは危険であるため避けてください。

ネズミがもたらす被害

ネズミが家屋に住み着いてしまうと、住宅と人間の両方に多くの被害をもたらします。そのため、見かけたときはすぐにでも対処が必要です。

ネズミによる被害は、大きく分けると「健康被害」と「経済的被害」、「害獣被害」の3つに分類できます。この章では、それぞれの被害について詳しく見てみましょう。

1.不衛生な環境による健康被害

ネズミは多くの病原菌を持っているため、家に住み着かれると不衛生な環境になり、さまざまな健康被害をもたらします。たとえば、以下のような被害が生じることがあります。

噛まれたとき 鼠咬症による発熱や皮疹、関節炎や肺炎など
糞尿で住宅が汚染されたとき 食中毒や赤痢など
寄生虫がいたとき 発疹熱やペスト、ツツガムシ病など

こういった直接的な被害がなくても、ネズミがいることへの心理的な抵抗により、生活の質が低下して健康を害してしまうというケースも多々あります。

2.住宅や家財への影響による経済的被害

ネズミは、成長する歯を削るためにさまざまなものをかじる習性があります。さらに、糞尿によって家財や食物を劣化させてしまうため、破損や修理に伴う経済的被害が生じてしまうリスクもあります。

経済的被害でとくに気をつけたいのは、以下のようなものです。

  • 家具や衣類などの家財
  • 住宅で保管している食物
  • 配管などの住宅設備
  • 収穫前の農作物

場合によってはガス管や電線を劣化させてしまい、取り返しのつかない大きな事故の要因となることもあります。

3.捕食動物による害獣被害

ネズミが住宅に住み着くと、それを捕食するために蛇やイタチが屋根裏や床下に侵入してしまいます。その結果、さらなる害獣被害を生む可能性が高まるのです。

一般人による蛇やイタチの駆除は非常に危険ですし、子供やペットにとって大きな脅威となります。こういった状況になることを防ぐためにも、ネズミを見かけたら早めの対処が欠かせないのです。

自分でできるネズミの駆除方法

それでは、自宅でネズミを見かけてしまったらどのように駆除すればいいのでしょうか。ここでは、自分でできる駆除方法について具体的に解説します。

駆除は行政の許可が不要でDIYでも対処できますが、知識のない人が行ってしまうと、病原菌の付着による感染症リスクが高まるため気をつけましょう。少しでも不安を感じるときは、プロへの依頼を推奨します。

1.忌避剤

◎費用:1,000~5,000円

忌避剤は、ネズミが嫌うニオイを発生させて、侵入を予防したり追い出したりするグッズです。すでに侵入している個体を追い出し、新しい個体の侵入を防げるという効果があります。

なお、忌避剤には以下のような種類があります。

  • 通り道などに吹きかける「スプレータイプ」
  • 煙とニオイを発生させる「くん煙剤タイプ」
  • 置いて使用する「設置タイプ」

こういったグッズを使えば1回でネズミを追い出せることもありますが、しばらくすると戻ってきてしまうので気をつけましょう。「ここは住みやすい場所ではない」と学習させるためにも、何度か繰り返し使用することをおすすめします。

2.殺鼠剤

◎費用:500円~数万円

殺鼠剤とは、毒薬を餌に混入して食べさせることで駆除するグッズです。即効性があるものと、繰り返し食べさせることで効くものがあります。警戒心が強いネズミはなかなか毒餌を食べないため、即効性を求めず、設置して数日は様子を見るようにしましょう。

殺鼠剤をしばらく置いておくときは、子供やペットが誤って触れないように注意してください。また、死骸が腐敗すると悪臭や病原菌の増殖につながるため、使用時は死骸を放置せずにすぐ処分しましょう。

近年は殺鼠剤が利かない「スーパーラット」が増えてきているので、効果がないときはほかの方法やスーパーラット用の毒餌を検討してください。

3.捕獲シートや捕獲器

◎費用:500~3,000円

粘着性の捕獲シートや捕獲器を用いてネズミを駆除することもできます。捕獲シートや捕獲器を使うときは、夜間に餌とともにセットしておびき寄せて罠にかけます。人間のニオイがついていると警戒されるため、設置の際は手袋を使ってください。

捕獲後はダニや病原菌の繁殖を防ぐためにも、素早く処分することを心がけましょう。病原菌が付着しないように、処分するときは手袋やマスクを使用し、処分後は衣類や体をよく洗い流してください。使用したアイテムや罠を設置した周辺は、次亜塩素ナトリウム系などの強力な殺菌スプレーで念入りに消毒しておくと安心です。

4.超音波装置

◎費用:3,000~5,000円

超音波装置を使うと、装置の周辺がネズミにとってストレスとなる環境となるため、ほかの場所へ移動させることができます。

超音波装置を設置してしばらくは効果がありますが、時間の経過とともに慣れて戻ってきてしまうネズミが多い点に気をつけましょう。効果を高めるためにも、ほかの方法と併用することをおすすめします。

ネズミを自分で駆除するときに押さえておきたいポイント

自宅でネズミを見かけたときはすぐにでも対処すべきですが、ポイントを押さえて駆除を行わないと効果が半減してしまう恐れがあります。この章では、駆除を自分で行うときに押さえておきたいポイントを2つ解説します。

ネズミ駆除に適した季節

駆除を行うのであれば、冬がおすすめです。なぜなら冬は餌が少なく、毒餌を食べやすくなったり罠に引っかかりやすくなったりするためです。

また、気温が低くて死骸が腐りにくいというメリットもあります。ただし、冬の間は死骸が腐らなくても、季節の変化に伴って腐敗は進むため、死骸の除去は不可欠です。すでに繁殖してしまっている場合、一般の人が死骸をすべて除去することは難しいため、プロに依頼したほうが安心でしょう。

【屋内・屋外】場所別に適した駆除方法

ネズミが住み着いている場所によって駆除方法を使い分けると、よりいっそう高い効果を得られます。それぞれに適している方法を表でまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

忌避剤 殺鼠剤 捕獲シート 捕獲器 超音波
屋根裏
台所
床下
庭や畑
物置

ネズミを正しく駆除する方法

ここまでは自分でできるネズミの対処方法について説明してきました。しかし、市販のグッズは安全に配慮して効果が抑えられていますし、知識のない人がネズミの習性を完全に理解して巣や通り道を特定することは難しいものです。そのため全滅させたいのであれば、DIYのみの対処では不十分だということを理解しておきましょう。

それでは、家に住み着いているネズミを完全に追い出すためにはどうしたらいいのでしょうか。この章では、ネズミを安全かつ完全に駆除する方法を解説します。

ネズミを完全に駆除するなら専門業者

ネズミを完全に駆除したいのであれば、プロに依頼することを推奨します。毒への耐性や学習能力のあるネズミを、一般人が完全に駆除することは難しいためです。

駆除に失敗して学習されてしまうと、罠や殺鼠剤を避けられるようになってしまい、より対処が困難になる可能性が高まります。とくに雌雄のペアで生息している場合、失敗すれば大量繁殖されてしまう恐れがあるため、そうなる前に素早く確実に対処することが大切なのです。

ネズミ駆除を依頼するときの相談先と値段目安

相談する業者を探すときは、市役所や保健所に問い合わせれば依頼先を案内してもらえます。もちろん、ご自身で信頼できる業者を探すことも可能です。

一般的な駆除の費用は、5坪あたり3~7万円、完全駆除で10~30万円程度かかります。詳しい金額は面積や施工回数によって異なるので、事前にしっかりと見積りを取ってから依頼先を選ぶことをおすすめします。

ネズミの発生を予防する方法

すでに駆除が済んだ住宅やまだ発生していない住宅でも、今後ネズミが発生しないように予防をすることは非常に重要です。最後に、一般の人でも簡単にできるネズミの予防法について解説します。

侵入経路を遮断する

ネズミは、1.5cm程度の狭い隙間があれば住宅に侵入できてしまいます。そのため、まずは徹底的に侵入経路をなくすことが何よりも大切です。

エアコンの配管通路や排水溝、換気扇やシャッター、床下通気孔など、外につながっている隙間はすべてふさいでおきましょう。ダンボールやガムテープなどはかじられて穴を開けられるため、セメントや金属の板、パテやモルタルなどの頑丈な材料の使用がおすすめです。

また、ネズミが室内にいる状態で侵入経路をふさぐと閉じ込めてしまうことになります。念のため忌避剤などを使って追い出してから侵入経路をふさぐと安心です。

巣の材料となるものを排除する

不要な紙や布、ビニールなどは、巣を作る材料となるため捨ててください。

キッチン周辺の床、排水溝、物置などにこういったものを放置しているときは、ネズミの巣になりやすくなります。不要なものを撤去して見通しをよくするだけでも、常に清潔な状態を維持でき、巣を作られるリスクを低減できるでしょう。

餌となるものをなくす

餌となるものをなくすことも、ネズミ予防には欠かせない対策です。食材類はもちろん、生ゴミや食べカスなども餌になります。食材は冷蔵庫や密封した容器に入れ、生ゴミなどは密封容器で保管して外から目につかない所へ置くようにしましょう。

また、見落とされがちなのがシンクやキッチンに残された食べカスや生ゴミです。生ゴミを排水口に置きっぱなしにしたり、使用後の汚れた食器をシンクに放置したりすると、ネズミの発生原因となります。排水溝や使用後の食器は、すぐに片付けるようにしましょう。

まとめ

都心部でもよく目にする私たちになじみ深いネズミは、放っておくと住宅に病原菌を持ち込んだり、建物を傷めたりする被害をもたらす生物です。非常に危険であるため、少しでも心当たりがある場合は早めに対処しましょう。

ネズミは行政の許可を得ずに自分で駆除することもできますが、一般の人が対処するときには怪我や細菌感染のリスクが伴います。また、専門知識がないと完全駆除は難しいため、お困りの際は業者へ相談すると安心かつ確実です。

住宅のリフォームなどを承っている大帝リビングでは、獣害に関する悩みも受け付けています。現在お住まいの家で害獣の被害に遭われている方は、ぜひ当社まで気軽にご相談ください。