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2021.11.25

アライグマ・ハクビシン・タヌキの見分け方!ポイントは足跡や食べ跡

アライグマ・ハクビシン・タヌキは、いずれも人や家屋に害を及ぼす害獣です。

基本的に害獣駆除の方法は共通していますが、場合によっては種に応じた対策が必要なため、よく似た害獣を見分ける必要があります。

そこで本記事では、アライグマ・ハクビシン・タヌキの見分け方を表にまとめて解説します。

アライグマ・ハクビシン・タヌキはどんな動物?

見た目がよく似ているアライグマ・ハクビシン・タヌキですが、それぞれ生態や特徴が異なります。アライグマ・ハクビシン・タヌキの見分け方を解説する前に、まずはそれぞれの生態と特徴をご紹介します。

【生態の違い】

生息地

食べ物

繁殖時期

性格

得意なこと

アライグマ

森林・湿地・農耕地・都市部など

雑食
(魚・鳥・昆虫・ザリガニなど)

4~6月頃

気性が荒く攻撃的

・手先が器用
・木登り
・泳ぎ

ハクビシン

雑木林

雑食
(農作物・昆虫・生ゴミなど)

通年

穏やかで大人しく臆病

垂直に高くジャンプすること

タヌキ

水辺・河川や海岸の周辺にある広葉樹と針葉樹の混交林

雑食
(魚・鳥・昆虫・果物など)

2~4月頃

臆病で警戒心が強い

泳ぎ

アライグマとは

アライグマ科アライグマ属に分類されるアライグマは、森林や都市部など幅広い環境に生息しています。アライグマは可愛らしい外見をしていますが、気性が荒いのでむやみに近づいてはいけません。

アライグマは手先が器用なので、柵で囲まれた畑や住宅の屋根裏にも軽々侵入します。10cm未満の狭い隙間でも入り込めるので、家屋に隙間を見つけたらすぐに補修しましょう。

アライグマの駆除方法はこちらで詳しく解説しているのでぜひチェックしてください。

ハクビシンとは

食肉目ジャコウネコ科ハクビシン属に分類されるハクビシンは、雑木林に生息しています。ハクビシンは額から鼻にかけて白い線が入っていることから、「白鼻芯(ハクビシン)」と呼ばれるようになったといわれています。

そんなハクビシンは農作物を食い荒らすので、農家や家庭菜園をしている方にとっては非常に厄介な生き物です。
ハクビシンの駆除方法はこちらで詳しく解説しているのでぜひチェックしてください。

タヌキとは

哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属に分類されるタヌキは、水辺の林に生息しています。タヌキは臆病で警戒心が強い動物ですが、危険が及ぶと攻撃してくることもあるので注意しましょう。

ずんぐりむっくりとしたタヌキですが、意外にも樹木や丸太などに登ったり、泳いだりできます。そのため屋根裏や海岸部・河川沿いの家屋が狙われることが多いです。

タヌキの駆除方法はこちらで詳しく解説しているのでぜひチェックしてください。

アライグマ・ハクビシン・タヌキの見分け方

アライグマ・ハクビシン・タヌキは似たような動物ですが、よく見ると顔やしっぽに違いがあります。

ここではアライグマ・ハクビシン・タヌキの見分け方を表にまとめました。自宅に潜んでいる害獣の種類を見分けるために、参考にしてみてください。

顔の特徴

アライグマ・ハクビシン・タヌキは似たようなフォルムをしていますが、正面から顔を見ると異なる動物であることが分かります。

アライグマはふちの白い耳を持ちますが、タヌキはふちの黒い耳をしています。ハクビシンは額から鼻にかけて入った白い線とピンクの鼻が特徴です。

アライグマ

ハクビシン

タヌキ

・鼻筋と目の周りが黒い
・ひげが白くて長い
・耳のふちが白い

・額から鼻にかけて白い線が入っている
・鼻がピンク色

・目の周りや足が黒っぽい
・耳のふちが黒い

しっぽの模様と形

顔を確認できない時は、しっぽをよく観察してみましょう。アライグマはしま模様のしっぽを持ち、ハクビシンは胴体と同じくらい長いしっぽを持ちます。タヌキのしっぽアライグマやハクビシンと比べると短く、先端が黒くなっています。

アライグマ

ハクビシン

タヌキ

・灰色と黒のしま模様
・長い(20~40cmほど)

・黒色
・長い(胴体と同じくらい)

・茶褐色
・先端が黒い
・短い(12~25cmほど)

体格

アライグマ・ハクビシン・タヌキの中で、最も大きいのがハクビシンです。なお、アライグマとタヌキは同じくらいの大きさです。

アライグマ

ハクビシン

タヌキ

・体長40~60cmほど
・体重3.5~10kgほど

・体長90~110cmほど
・体重3~4kgほど

・体長50~60cmほど
・体重4~6kgほど

足跡の形と大きさ

アライグマとハクビシンの場合は5本指の足跡が残っていますが、タヌキの場合は5本目が地に着かないため4本指の足跡が残ります。

アライグマ

ハクビシン

タヌキ

・5本指
・大きさ5~7cm

・5本指
・大きさ5~6cmほど

・4本足(5本目は地に着かない)
・大きさ3~5cmほど

食べ跡

トウモロコシの食べ跡を例に挙げると、アライグマは外皮を剥いてきれいに食べますが、ハクビシンは茎を斜めに倒して食い散らかします。また、タヌキは土が付いた部分は食べません。

アライグマ

ハクビシン

タヌキ

・穴をあけて手で掘る
・きれいに皮を剥く

<トウモロコシの例>
茎を倒し、外皮を剥いてきれいに食べる。

・直接口で食べる

<トウモロコシの例>
茎を斜めに倒し、実を食べて食い散らかす。

・あまり大食いではなく、食べ尽くすことは少ない

<トウモロコシの例>
茎を倒し、実を食べる
(土が付いた部分は食べない)

アライグマ・ハクビシン・タヌキによる主な被害

可愛らしい見た目をしているアライグマ・ハクビシン・タヌキですが、こうした害獣による被害はあなどれません。

ここからは、アライグマ・ハクビシン・タヌキによる主な被害を4つご紹介します。

農作物の食害

雑食性のアライグマ・ハクビシン・タヌキは、農作物や生ゴミを食べ散らかす「食害」をもたらします。

アライグマ・ハクビシン・タヌキは基本的には何でも食べますが、とくに甘い果物や糖度の高い野菜が大好物です。手先が器用なアライグマの場合はネットや袋を開けることができ、農作物の皮を剥いて食べることもできるので、作物や外に置いた生ゴミを食べる可能性もあります。

家屋への被害

アライグマ・ハクビシン・タヌキには、常に1ヶ所の場所で排泄する「ため糞」の習性があります。ため糞が原因で天井や柱が腐敗すると、天井が抜け落ちることもあるので非常に厄介です。

また、屋根裏の電気配線や設備配管を噛んだり、引っかいたりして傷つけられると、最悪の場合は火災などの大事故につながるリスクがあります。

悪臭

アライグマ・ハクビシン・タヌキが家屋に住み着くと、リビングやキッチンにまでため糞による悪臭が漂うようになります。屋根裏や軒下から異臭がした場合は、害獣が住み着いていないか早急に確認しましょう。

人体への悪影響

害獣の体にはさまざまな寄生虫がおり、それらが人に寄生すると感染症を引き起こす場合があります。

例えば、アライグマが原因の「アライグマ回虫症」にかかると、失明をはじめとする重篤な後遺症が現れることがあります。

また、ハクビシンの体についているマダニからSFTS(重症熱性血小板減少症候群)にかかったケースや、タヌキに寄生しているヒセンダニから「疥癬症(かいせんしょう)」という皮膚病にかかったケースなどが報告されています。

アライグマ・ハクビシン・タヌキの駆除には許可が必要!

前述の通り、困った被害をもたらすアライグマ・ハクビシン・タヌキですが、これらの害獣は「鳥獣保護管理法」で保護されている動物です。そのため無断で駆除したり、捕獲したりしてはいけません。

ここでは、鳥獣保護管理法と害獣駆除の関係性についてご紹介します。

アライグマ・ハクビシン・タヌキは「鳥獣保護管理法」で守られている

アライグマ・ハクビシン・タヌキは、野生鳥獣の保護と個体数や生息域の管理を目的に制定された「鳥獣保護管理法」で守られています。この鳥獣保護管理法で守られた動物を許可なく駆除したり、捕獲したりすることはできません。

アライグマ・ハクビシン・タヌキを駆除するには、行政による許可が必要です。申請方法や必要書類は市役所によって異なるので、お住まいの地域の自治体に確認しましょう。

害獣を許可なく駆除するとどうなる?

アライグマ・ハクビシン・タヌキを許可なく駆除したり、捕獲したりすると、罰則を受ける可能性があるので注意してください。なお、捕獲後に飼育することも禁じられています。

以下に害獣を許可なく駆除・捕獲した場合の罰則をまとめたので、目を通しておきましょう。

・狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲など:1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・鳥獣保護地区での無許可の行為:6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
・占有者の承諾なしの鳥獣の捕獲など:50万円以下の罰金
・捕獲許可証の不携帯・不提示・虚偽の届出:30万円以下の罰金

鳥獣保護法について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認下さい。

害獣駆除は専門業者への依頼がおすすめ

アライグマ・ハクビシン・タヌキを自分の手で駆除するのは、非常に難しく危険です。また、駆除の許可申請は手間がかかりますし、駆除作業中の怪我や感染症といったリスクも軽視してはいけません。

そのため害獣駆除を検討している方には、専門業者への依頼をおすすめします。専門業者なら迅速に作業してくれるだけでなく、駆除後の害獣の処分や糞尿の清掃・消毒なども任せることができます。

アライグマ・ハクビシン・タヌキの駆除をお考えの方は、ぜひ専門業者への依頼を視野に入れてみてください。

アライグマ・ハクビシン・タヌキによる被害の予防法3つ

ここではアライグマ・ハクビシン・タヌキを家屋に近づけないために、今すぐできる予防法を3つご紹介します。害獣が家屋に住み着いてしまう前に、対策を講じて被害を防ぎましょう。

忌避剤を設置する

アライグマ・ハクビシン・タヌキが家屋に寄りつかないように、「忌避剤(きひざい)」を設置しましょう。忌避剤とは、動物が嫌がる匂いや成分を放つ薬剤のことです。

忌避剤は木酢液・ハッカ油・クレゾール石鹸液などで代用することも可能なので、手軽な方法を選んでください。

侵入経路をふさぐ

アライグマ・ハクビシン・タヌキは、わずかな隙間や小さなひび割れから家屋に浸入します。そのため数センチの隙間やひび割れを見つけたら、金網や害獣侵入防止用ネットを取り付けたり、補修用パテでふさいだりすることが大切です。

ただし、害獣侵入防止用ネットは噛みちぎられることもあるので、破れていないか定期的に確認する必要があります。

家の周りを掃除する

甘い果物や糖度の高い野菜を好むアライグマ・ハクビシン・タヌキを寄せつけないために、廃棄する農作物や生ゴミはこまめに掃除して片付けましょう。害獣はエサがないところに住み着くことはないので、家の周りをきれいに保つだけでも被害予防の効果は期待できます。

まとめ

アライグマ・ハクビシン・タヌキの生態や特徴を見てみると、似て非なる動物であることが分かったのではないでしょうか。これらの害獣は人や家屋に大きな被害をもたらすため、すぐに駆除・退治のために動き出すことが大切です。

しかし、アライグマ・ハクビシン・タヌキなどの害獣駆除の申請には、専門的な知識を要する書類や狩猟免許が必要な場合があります。また無事に申請が通ったとしても、駆除作業には危険が伴います。

そこで頼りたいのが、害獣駆除に精通した大帝リビングです。数々の実績がある大帝リビングなら、どこよりも迅速に害獣駆除を行います。アライグマ・ハクビシン・タヌキの駆除をお考えの方は、ぜひ大帝リビングにご相談ください。