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2021.10.01

害獣を駆除する方法とは?家に住み着く害獣の種類や被害を解説

落ち着ける空間であるはずの住宅ですが、異臭がしたり何かが屋根裏や床下を走る音がしたりすることはありませんか?

住み慣れた自宅に異変を感じる場合は、ネズミやイタチといった害獣が住み着いているかもしれません。害獣を放置しおくと、騒音や悪臭に悩まされるだけでなく、住んでいる方の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。それでは、害獣を駆除するためにはどうすれば良いのでしょうか。

この記事では、住宅に住み着きやすい害獣の種類をはじめ、おすすめの駆除方法についても解説します。

そもそも害獣とは?

「害獣(がいじゅう)」とは、人間の生活に害をもたらす動物を指します。日本ではさまざまな害獣が確認されており、被害は害獣の種類によって異なります。

害獣による代表的な被害は、家屋にダメージを与えられたり、畑を荒らされたりすることです。また、家畜が被害を受けたり、私たち人間が健康被害を受けたりすることもめずらしくありません。

家に住み着く可能性のある害獣の種類6つ

ここからは数ある害獣の中でも、家に住み着く可能性のある動物を6種類ご紹介します。害獣の特徴や主な被害、家のどこに住み着く可能性が高いのかなど、チェックしてみましょう。

イタチ

屋根裏に潜んでいることが多いイタチは、その可愛らしい外見とは裏腹に凶暴な害獣として知られています。15~40cm程度と小柄な体格ながら、自分よりも大きなウサギやニワトリも捕食するので、ニワトリを飼っている農家は注意が必要です。またイタチは泳ぎが得意なので、海岸部や河川沿いの家屋が被害を受けやすいという特徴があります。

イタチによる被害の中でとくに困るのは、発達した肛門腺から噴出する分泌液です。この分泌液は外的から身を守るために噴出するもので、非常に強い臭いを放ちます。

ハクビシン

鼻に白い筋があるハクビシンは、レッサーパンダに似た可愛らしい外見をしています。しかし、ハクビシンは畑や果樹園を荒らしたり、家屋に被害をもたらしたりする危険な害獣です。また、ハクビシンの体についているマダニから「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」という感染症にかかるリスクもあります。

そんなハクビシンには、糞をする場所を決めるとずっとそこに排泄し続ける「ため糞」という厄介な習性があります。ハクビシンは警戒心が強く、屋根裏に住み着くことが多いので、屋根裏に排泄され続けてしまうことで天井が腐食して抜けてしまったり、悪臭やダニの繁殖といった二次被害が発生したりするので注意が必要です。

ネズミ

害獣の代表格ともいえるネズミは、家屋や店舗の屋根裏に住み着きます。ネズミは非常にすばしっこく、行動パターンが幅広い上に警戒心が強いので、捕獲するのは容易ではありません。

ネズミによる主な被害は、家の柱を齧(かじ)って家屋を傷つけたり、夜間に屋根裏を走り回ることで騒音を出したりすることが挙げられます。また、ネズミが病原菌の媒介となって感染症を引き起こす可能性もあるので、早急に対処しなければなりません。

アライグマ

アニメ作品『あらいぐまラスカル』の影響や、その可愛らしい外見からペットとして人気を博したこともあるアライグマ。しかし、最近では農作物を荒らしたり、家屋や納屋に侵入して食べ物を漁ったりすることから、害獣として駆除されることが増えています。

アライグマにはハクビシンと同じく、ため糞の習性があります。アライグマの糞は臭いが強いことで知られており、アライグマが屋根裏に住み着いてしまうと家の中に悪臭が充満することも。さらに病原菌や感染症の媒介となる可能性もあり、健康被害も懸念されます。

タヌキ

臆病な性格をしているタヌキは、数ある害獣の中でも人間に対する攻撃性は高くありません。しかし、近年では住処にしていた森の食糧不足が原因で、街におりてきて畑の農作物を荒らすタヌキが増えています。また、ため糞の習性があるタヌキが屋根裏に住み着いてしまうと、悪臭や衛生面での被害を引き起こします。

そんなタヌキは野良猫と間違えられることが多く、対策が遅れてしまうケースが少なくありません。被害が大きくなり、手遅れになってしまう前に駆除や捕獲を試みましょう。

コウモリ

かつては益獣として扱われ、家に住み着くと縁起が良いとされてきたコウモリ。しかし、コウモリが屋根裏に住み着いてしまうと、糞による悪臭やダニおよびノミによる健康被害を引き起こすため、現在は害獣の一種として認識されています。

日本に生息するコウモリの中で最も個体数が多く、唯一家屋を住処にしているのは「アブラコウモリ(別名:イエコウモリ)」です。アブラコウモリは体長5cm前後で、屋根裏や軒下、ベランダ、換気扇などに住み着きます。目視では1匹しか確認できなくても、実際には多数の個体が生息している場合もあるので、早急に対処する必要があります。

害獣によって引き起こされる主な被害

イタチやハクビシンをはじめとする害獣は、私たち人間の生活にあらゆる害をもたらします。そこでここからは、害獣が引き起こす代表的な被害を5つご紹介します。

騒音

屋根裏に住み着く害獣のほとんどが夜行性であり、人間が就寝する時間帯に活動し始めます。どれだけ体の小さな害獣でも、その足音や鳴き声はけっして小さくありません。また、屋根裏で子どもが産まれた場合は、足音や鳴き声がどんどん大きくなります。

こうした害獣の騒音がストレスとなり、睡眠不足や不眠症、集中力の低下などを訴える人も多くいます。

悪臭

屋根裏に住み着いた害獣は、屋根裏で排泄するため悪臭が漂うようになります。とくにハクビシンやアライグマ、タヌキなどはため糞の習性があり、常に1ヶ所で排泄するので強い悪臭を放つようになります。

また、イタチが噴出する分泌液は非常に強い臭いを放つので要注意です。その悪臭は正気を保てないほど強烈だと言われており、一度ついた分泌液の臭いを取るのは容易ではありません。

家屋への被害

屋根裏に住み着いた害獣は、家屋の柱を齧ったり、壁で爪を研いだりするため家屋は大きなダメージを受けます。また、断熱材や配線ケーブルを噛んで傷つける害獣も多くいます。その結果、最悪の場合は火災に発展する恐れがあるので要注意です。

その他、ため糞によって屋根裏が腐食したり、天井が抜けたりすることもあります。ここまでいくと修繕費や糞尿清掃といった費用の負担が大きくなるので、できるだけ早めに対処する必要があります。

ケガの恐れ

警戒心が強い害獣の中には、凶暴な性格の動物も少なくありません。とくにイタチやアライグマは可愛らしい外見とは裏腹に、攻撃的な性格をしています。そのためむやみに近付こうとすると、危害を加えられることがあるので注意してください。

健康被害

ネズミをはじめとする害獣の体には、ダミやノミ、シラミといったさまざまな病原菌を宿す生物が寄生しています。それらの細菌は屋根裏や軒下で増殖し、人間やペットの衛生面に多大な被害を与えます。

例えば、喘息や疥癬(かいせん)、ネズミによる鼠咬症、ハクビシンによるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)など、害獣による健康被害を挙げればキリがありません。

害獣を駆除する3つの方法

害獣がもたらすさまざまな被害をご紹介しましたが、そうした被害を少しでも抑えるためにすみやかに害獣を駆除したいところです。しかし、ここで覚えておきたいのが「鳥獣保護管理法」の存在です。

日本には鳥獣保護管理法という法律があり、先ほど紹介したイタチ・ハクビシン・ネズミ(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミは駆除可)・アライグマ・タヌキ・コウモリの駆除や捕獲には許可が必要となります。有害鳥獣駆除の申請の方法は地域によって異なり、許可なく駆除や捕獲を行うと1年以上の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があるので注意が必要です。

これを踏まえた上で、害獣を駆除する3つの方法を確認しましょう。

忌避剤を使用して追い出す

忌避剤(きひざい)とは、動物が嫌がる匂いや成分を放つ薬剤のことです。忌避剤は家屋や畑に害獣を近付かせないことを目的に使用するもので、すでに害獣が家屋に浸入している場合は追い出すことも可能です。

忌避剤には固形や粉状、スプレー、ゲル、燻煙など多様なタイプがあります。また、ペットや子どもがいる家庭向けに自然由来の成分を使用した忌避剤も登場しています。忌避剤が用意できない場合は、害獣が嫌う木酢液やハッカ油、クレゾール石鹸液などで代用してもOKです。

忌避剤の使用方法は、害獣の侵入経路と思われる場所に設置したり、スプレーしたりするだけ。非常に手軽な方法ですが、効果は長くて1ヶ月程度しか続かないので定期的に使用する必要があります。

捕獲する

一口に捕獲といっても、捕獲の方法はさまざまです。主な捕獲方法としては、素手や網を使って捕まえる「手取り」、檻かごといった罠を用いる「罠捕獲」、猟銃や空気銃で射殺する「射殺駆除」の3種類があります。

ただし、罠捕獲や射殺駆除には「狩猟免許」が必要です。この狩猟免許には網猟免許・罠猟免許・第一種銃猟免許・第二種銃猟免許の4種類あり、捕獲方法に応じた狩猟免許がなければ害獣を捕獲することはできません。

一昔前は、トラバサミと呼ばれる仕掛けを踏むと掛かった動物にケガを追わせ、脚を強く挟み込む仕掛けが多く使われておりました。しかし、その威力の強さや誤って人間が踏んでしまったときの危険性などから、現在はトラバサミを使用することも所持することも違法となっております。

害獣駆除業者に依頼する

害獣を駆除する方法として、最もおすすめしたいのが害獣駆除業者への依頼です。前述の通り、害獣の駆除には許可や免許が必要なので、たとえ害獣を見つけたとしてもすぐに駆除できるわけではありません。

また、警戒心が強い害獣を駆除するのは非常に困難であり、素人が無理に駆除しようとすると攻撃されたり、健康被害を受けたりする可能性があるので注意が必要です。

そこで活躍してくれるのが、害獣駆除に精通している害獣駆除業者です。業者によっては、有害鳥獣駆除の申請の代行や屋根裏の殺菌および消毒、家屋のリフォームといった作業を追加で依頼できる場合もあります。

業者によって料金や作業内容が異なるので、予算や求める作業を明確にしてご家庭に合った害獣駆除業者を探しましょう。

害獣を家に侵入させないためにやっておくべき対策

すみやかに害獣を駆除することも大切ですが、それ以上に重要なのはそもそも害獣を家に侵入させないことです。

そこでここからは、害獣を家に侵入させないための対策を3つご紹介します。害獣を見つける前や害獣を駆除した後は、以下の対策を講じておきましょう。

侵入経路をふさぐ

害獣を家に入れないために、まずは侵入経路をふさぐ必要があります。屋根裏や軒下に住み着く害獣は、わずか数センチの小さな隙間やひび割れから家に侵入してきます。とくに注意したい侵入経路は、以下の通りです。

  • 屋根のつなぎ目の隙間
  • 屋根の下の通気口
  • 換気扇や通風口の隙間
  • 排水管の出口部分
  • 壁の穴やひび割れ

 

こうした隙間には、害獣が入ってこられないように金網や害獣侵入防止用ネットを取り付けましょう。また、壁の穴やひび割れは補修用パテでふさぐのがおすすめです。さらに、侵入経路を断つために庭木を剪定したり、雨どいのパイプやエアコンの配管に有刺鉄線を巻いたりするのも効果的です。

害獣が嫌う匂いや音を出す

害獣は忌避剤だけでなく、木酢液やハッカ油、ニンニク、石油系といった強い匂いを嫌います。そのため害獣が嫌う匂いを屋根裏や軒下など、害獣が住み着きやすい場所や侵入経路に吹き付けておくことで侵入を防止できます。

また、害獣は超音波をひどく嫌うことでも知られており、屋根裏や軒下などに超音波を発生させる装置を設置しておくのも有効です。

さらに害獣の多くは夜行性であることから、強い光を嫌います。この生態を利用し、害獣の侵入経路にLEDライトのような明るい光を放つ照明器具を設置しておく方法もおすすめです。

住居を清潔に保つ

害獣のエサとなる生ゴミを処理したり、雑草や落ち葉を手入れして害獣が隠れやすい場所をなくしたりと、住居を清潔に保つことも欠かせません。これは害獣を家に侵入させない数々の対策の中でも、とくにこまめにやっておくべき対策です。

害獣は生ゴミに限らず、廃棄された野菜や果物もエサにします。また、ジュースの空き缶やジャムの瓶にも寄ってくるので、ゴミはそのまま放置せずその都度片付けるようにしましょう。

害獣駆除の方法は3種類ある!確実に駆除するには業者への依頼がおすすめ

害獣を駆除する方法は主に3種類ありますが、日本には「鳥獣保護管理法」という法律があるので許可なく駆除してはいけません。害獣を駆除するには有害鳥獣駆除の申請を行う必要があり、捕獲方法によっては狩猟免許が必要になるので注意しましょう。

また害獣は警戒心が強く、中には攻撃的な性格の動物も少なくありません。そのため安全かつ確実に害獣を駆除するには、害獣駆除業者に依頼するのがベストです。害獣駆除に精通した専門家を頼り、大切な家屋を守りましょう。

大帝リビングでは、リフォームから不動産の売買まで住宅に関するご相談を幅広く受け付けています。害獣のトラブルにも対応しておりますので、気軽にご連絡ください。